「いい音」で録る必要性②
前回の投稿ではサウンドクオリティの話をしたが、今回はもう少し踏み込んで。
市販で売られてる音源の確かな品質というのは、
・無理のない音圧
・バランスのとれたミキシング(Mixing)
の賜物である。
これらは詞や曲の良さ、演奏力(歌唱力)とは違う領域の話。
実際、曲自体が微妙でも
音にまとまりがあって迫力があれば聴けるサウンドになるし、
曲がよくてもミキシングが下手でパッツパツの音圧だと聴き疲れする。
なにより素人臭くなる。
それくらい、品質を左右する要素だということ。
音圧出しは「マスタリング」と呼ばれる行程の作業であり、
厳密には「ミキシング」とは違う作業である。
が、しかし
確かな関係性もある。
良いマスタリングは
良いミキシングあってこそ、ということ。
ミキシングがキマってさえいれば
音圧出しは結構簡単にできる。
そのミキシングをする上で、
各パートの音が「いい音」で録音できているかどうかが重要になってくるのだ。
僕なりの、ミキシングをする上での「いい音」というのは【情報量の多い音】と定義したい。
ちょっと極端だが、
例えば同じボーカルテイクを-5db付近にまとまるようにフェーダーを揃えたとして、
「格安マイク+格安オーディオインターフェース直刺し」
と
「高級マイク+高級マイクプリ+オーディオインターフェース」
で録った音を比較すると、
奥行やら芯やら倍音やら何やらかんやらと
とにかくいろんな面での情報量が違うのだ。
簡単に言うと、
情報量が多い音だと-5dbでも埋もれずにしっかり聴こえるし、
情報量が少ない音だと-5dbでは埋もれて聴こえにくくなってしまう。
そのため聴こえるようにボーカルを大きくしていくと、
dbの数値的にバランスが悪くなり、
結果いびつなミキシングになってしまうという流れ。
数値では示せない情報量が多い音、すなわち「いい音」で作業を進めていくことが、
いい品質の作品を作り上げていくことへの近道になる
というのが僕が感じてることでございやす。
自分が購入しようとする機材が
「投資」になるのか「浪費」になるのか。
この辺りをひとつの基準にしてみてはいかがでしょうか。
ではでは。
TAK
0コメント